新築で平屋を建てる際、土地の取得や建設にかかる費用を上手く抑えられないかとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
平屋の新築時は、国や各自治体が実施する補助金・助成金制度を使うことで、費用負担を抑えられる可能性があります。
また、条件を満たせば税制優遇を受けられる場合もあるので、事前に利用可能な制度を知っておくことが重要です。
そこでこの記事では、平屋をコストを抑えて建てるため、平屋新築時に使える補助金・助成金や税制優遇、地方自治体の制度などについて、徹底的に解説していきます。
これから新築の平屋を建てようか検討している方は、ぜひ参考にしてください。
なお、今回ご紹介する各制度の内容は、2024年までに実施された内容をもとにしているため、2025年以降は制度の名称や内容が変更になる可能性があります。
そのため、各制度をご利用される際は、事前にホームページやお電話にて、最新情報を確認するようにしてください。
補助金・助成金とは、国や地方自治体によって給付される金銭を意味し、新築の平屋を対象にした制度も多数存在します。
もともとは、経済産業省が実施するものを補助金、厚生労働省が実施するものを助成金と呼び分けることが多かったですが、現在ではほぼ同じ意味で使われています。
補助金・助成金は給付であり融資ではないので、利用後に返済する必要はありません。
そのため、新築で平屋を建てることを検討している場合は、補助金・助成金を賢く利用することで、費用負担を大きく軽減できるでしょう。
平屋の新築時に使える全国対象の補助金・助成金は、以下の通りです。
補助金・助成金制度によって、対象となる新築住宅の条件などが異なるので、詳細を順に確認していきましょう。
「子育てエコホーム支援事業」は、平屋を含めた新築住宅の建設を対象とする補助金制度です。
申請時点で2005年4月2日以降に出生した子がいる「子育て世帯」、または夫婦いずれかが1983年4月2日以降に生まれた「若者夫婦世帯」が対象となります。
※記載の条件は2024年に実施している制度のものなので、2025年以降は変更になる可能性があります。
補助金額は、長期優良住宅を新築する場合は最大100万円まで、ZEH住宅を新築する場合は最大80万円までです。
より詳しい情報は「子育てエコホーム支援事業」をご参照ください。
「給湯省エネ事業」は、高効率の給湯器の導入サポートをする補助金制度であり、既存住宅のリフォームから、平屋の新築まで幅広く対象となっています。
補助金額は、導入する給湯器の種類によって異なります。
たとえば、ヒートポンプ給湯器なら1台あたり8万円、ハイブリッド給湯機なら1台あたり10万円が補助されます。
また、エネファームなどの家庭用燃料電池を設置する場合は18万円が補助されます。
それに加え、古い給湯設備などの撤去が必要な場合、撤去費用の一部も補助してもらえます。
より詳しい情報は「給湯省エネ2024事業」をご参照ください。
「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業(ZEH支援援事業)」は、ZEH基準を満たした、平屋を含む新築住宅を対象とする補助金制度です。
ZEHとは、生活によるエネルギー消費を抑え、太陽光発電などでエネルギーを創り出すことで、エネルギー収支を実質ゼロにすることを目指す省エネ住宅を意味します。
ZEH基準は、省エネ性の高さや対象地域によって種類があり、ZEH、Nearly ZEH、ZEH Orientedの新築住宅では、一戸あたり55万円が補助されます。
また、より条件の厳しいZEH+、Nearly ZEH+の場合は100万円の補助が受けられます。
より詳しい情報は「令和6年度 ZEH補助金」をご参照ください。
「LCCM住宅整備推進事業」は、省エネ性の高いLCCM住宅の新築を支援するために生まれた補助金制度で、もちろん平屋も対象になっています。
LCCM住宅とは、住宅が建てられてから取り壊されるまでの期間において、CO2収支がマイナスになるように建てられている住宅を意味します。
LCCM住宅整備推進事業を利用するには、新築であることのほか、強化外皮基準、再生可能エネルギーの導入などの9種類の条件を満たす必要があります。
条件を満たした新築LCCM住宅であれば、設計費と建設工事等における補助対象工事の掛かり増し費用の合計額の1/2を上限に、最大140万円が補助されます。
より詳しい情報は「令和6年度 LCCM住宅整備推進事業 概要」をご参照ください。
平屋の新築時、補助金以外に以下の税制優遇を受けられる可能性があります。
それぞれの詳細について、順に確認していきましょう。
「住宅ローン減税」は、平屋を含めた新築住宅において、住宅ローン相当分を減税してもらえる制度です。
具体的には、毎年末の住宅ローン残額の0.7%分を、最長で13年間、所得税から減税してもらえます。
減税額は、住宅性能などによって異なります。たとえば、長期優良住宅の場合は最大31.5万円、ZEH住宅の場合は最大24.5万円が減税され、子育て世帯や若者夫婦世帯では減税の上限額が高くなります。
また、減税を受けるためには「住宅ローンの返済期間が10年以上」「年収が2,000万円を超えない」などの条件が定められています。
より詳しい情報は「住宅ローン減税」をご参照ください。
「印紙税の特例措置」は、平屋の新築時に交わす工事請負契約書・不動産譲渡契約書にかかる印紙税を減税してもらえる制度です。
2027(令和9年)年3月31日までに締結された契約であれば、条件に応じて本来の税額の20~50%までが減税されます。
より詳しい情報は「不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」をご参照ください。
「不動産取得税の軽減措置」は、平屋の建物や土地の購入時にかかる不動産取得税を軽減してもらえる制度です。
2027(令和9年)年3月31日までに取得した場合、通常4%のところを3%に軽減されます。
また、住宅用地(住宅を建てた土地)の評価額が1/2に軽減され、その分の減額が適用される場合もあります。
より詳しい情報は「不動産取得税に係る特例措置」をご参照ください。
「登録免許税の軽減措置」は、法務局で平屋の登記手続きをする際に必要となる、登録免許税の軽減を受けられる制度です。
軽減税率は条件によって異なりますが、たとえば平屋などの住宅における所有権の保存登記では、通常0.4%の税率が0.15%に下がります。
また、土地所有権の移転登記の場合は、通常2.0%の税率が0.1%に下がります。
より詳しい情報は「登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ」をご参照ください。
「固定資産税の軽減措置」は、平屋などの新築時にかかる固定資産税の軽減を受けられる制度です。
一般的な新築の平屋であれば3年間、長期優良住宅の平屋であれば5年間、固定資産税が1/2に軽減されます。
なお、期間は2026年(令和8年)3月31日までであり、軽減を受けるためには、各自治体や所管行政庁などへの申告が必要となります。
より詳しい情報は「令和6年度 国土交通省税制改正概要」をご参照ください。
「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」は、平屋などの住宅を新築する際、父母や祖父母などの直系親族から受けた贈与が、一定額まで非課税になる制度です。
通常、直系親族からの贈与が110万円を超えると贈与税がかかります。
しかし、省エネ住宅の平屋新築であれば1,000万円まで、一般住宅でも500万円までが非課税になります。
期間は2026年(令和8年)3月31日までで、贈与を受けた翌年の確定申告時に、指定の申告書を税務署に申告(e-Taxも可能)する必要があります。
より詳しい情報は「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」をご参照ください。
地方自治体によっては、前述した全国対象の制度に加え、平屋の新築時に使える独自の補助金・助成金制度を実施していることがあります。
ここでは、代表的な地方自治体が実施する、平屋の新築時に使える補助金・助成金を一覧でご紹介します。
それぞれの地方で平屋の新築を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
なお、年度によっては各制度が終了していたり、詳細が変更になっていたりする可能性があります。
そのため、各自治体の補助金・助成金の利用を検討する際は、ホームページやお電話にて最新情報を問い合わせるようにしてください。
長野県で平屋の新築時に使える代表的な補助金・助成金としては、以下のものが挙げられます。
東京都で平屋の新築時に使える代表的な補助金・助成金としては、以下のものが挙げられます。
神奈川県で平屋の新築時に使える代表的な補助金・助成金としては、以下のものが挙げられます。
大阪府で平屋の新築時に使える代表的な補助金・助成金としては、以下のものが挙げられます。
愛知県で平屋の新築時に使える代表的な補助金・助成金としては、以下のものが挙げられます。
北海道で平屋の新築時に使える代表的な補助金・助成金としては、以下のものが挙げられます。
最後に、長野県を拠点に活動する工務店「平屋住宅工房」が手掛けた、おしゃれな新築平屋の新築実例を2つご紹介します。
補助金・助成金を使って新築平屋を建てようか検討している方は、ぜひ参考にしてください。
こちらは、ホワイトとブラウンの外観が、ナチュラルな印象でおしゃれな平屋です。
屋根には太陽光パネルが設置されて創エネが可能なので、各種補助金の利用がしやすくなっています。
LDKには高い勾配天井が採用され、広々と落ち着きのある空間が実現されています。
こちらは、ブラックのガリバリウムの外壁がシックな印象の、おしゃれな平屋です。
内装は壁をホワイトに統一し、各部屋が明るく過ごしやすい空間に仕上がっています」。
特にこだわったのは大型のウォークスルーCLで、家族それぞれの洋服をしっかり収納しつつ、スムーズな動線が確保されています。
今回は、平屋の新築時に使える補助金や税制優遇、地方自治体の制度などについて、詳しく確認してきました。
平屋を新築で建てる際、土地取得費や建設費などで多くの費用がかかります。
その際、補助金・助成金などの制度を賢く利用すれば、費用負担を最小限に抑えられるでしょう。
ただし、各制度の詳細が年度によって変更になったり、人気で早期に締め切られたりすることがあります。
そのため、利用を検討する際は、事前に公式ホームページやお電話などで、最新情報を確認するようにしましょう。
平屋住宅工房は、長野で110年以上にわたって、多くの平屋を手掛けてきた工務店です。
家族が互いの気配を優しく感じ取れる、あたたかな空間としての平屋を重視して、細部までこだわった家づくりをしています。
長野で平屋の注文住宅や建売住宅の購入をご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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